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日本とフランスを繋ぐ「生牡蠣」を堪能・・・。

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「久々に生牡蠣食べたいな・・」という夫の言葉を受けて
ある晴れた日、急遽 友人を伴い 牡蠣の養殖地である「アルカッション」へドライブ。
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ボルドーから車で1時間ほどで到着する・・・大西洋沿いのフランスでは著名なリゾート地でもあり、
保養所でもあります。

内湾で波が静かなことから サーフィンなどには適さぬからでしょうか?
ここは 若者より リタイアメントなさった 壮年期、老年期の人の往来を多く感じます。

派手さは一切ない 波の穏やかさと比例する 「安穏」な癒しを提供してくれる そんなリゾート地です。

今回は 牡蠣の養殖所直営の レストラン(というか小屋!?)にて ランチを・・・。

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訪れた時間帯は ちょうど「引潮」の時刻だったようで
干潟が遠くまで広がっています。
空の明るさが ブルターニュの干潟とは違い
ここが「南」であることを物語ります。

海に近いせいでしょうか?
ボルドー市内より さらに日差しが強く感じられます
砂浜べりの レストランは それだけで リゾート気分を盛り上げてくれます。


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小屋レストランには
採れたて牡蠣の保管(?)場所のような プール。 この中にどっさり 入っているのかしら!?

店主に確認したところ、養殖地はもっと沖合。
ここは 養殖地への発着場所のような場所のようです。

そして 足元は牡蠣の殻が敷き詰められています

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これは 絶対 新鮮でしょう!? 旨いでしょう!? と 牡蠣好きな3人は 期待もふくらみます。 

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ギンギンに冷えた 白ワインに
先に注文した ビュロ貝(日本でいうところのバイ貝)と えびを堪能。

生牡蠣は 名もないような安いワインで流し込むのが 美味!
・・・とのことですが・・
確かに 水のように軽い(笑) 冷えたワインに 魚介の組合せ
うれしくなってしまう・・・(でも 悪い酔いしないといいのだけれど・・)

このビュロ貝に添えられた ニンニク風味のマヨの美味なこと!

海辺の 養殖所!という環境がそう感じさせるのかもしれませんが(笑)
今までで食べたビュロの中で1~2を争う旨さ!満足です♪

そして特筆すべきことは
こんな小屋(笑)で 誰も期待していなかったけれど
パンも美味。ついついはかどってしまいます・・。


さぁて ようやく 我々にも 牡蠣が・・・。

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様々な大きさ(3種類)の食べ比べ・・・のセットをオーダー。

ちゃんと堪能したいのに するりするり ちゅるちゅる・・と 
ついつい 急いで呑み込んでしまう!

時季的なせいかな? それからレストランと違って
氷で冷やされていないせいでしょうか?
普段より感じるのは「まろやかさ」です。

やっぱり 凍えるような時季に
お腹も冷えそうなつめたーい牡蠣を流しこむほうが
私的には好きかもしれません。

でも 美味でしたよ!!(勿論 時季柄 自己責任で(笑))



ここで 「牡蠣」の 豆知識(え!? いらない!?)

私も TBSテレビの世界不思議発見という番組で ボルドー特集を拝見するまで知らなかったのですが・・・。

1960年代 フランスの牡蠣は病害により 全滅寸前まで至ったそうな・・・。
その危機を救ったのが 岩手は三陸産の稚貝たち・・・。

日本を原産とする「マガキ」(マガキ、ヒラガキという種類があるようです)は
病気に強い種類だそうで・・・ 瞬く間に フランスの食用牡蠣は欧州原産のヒラガキから
このマガキたちに取って代わったそうです・・・。

そして 今や フランスの食卓に並ぶ9割近い 牡蠣が 三陸産の牡蠣の子孫だそう・・・!!


フランスの牡蠣産業の人たちは この時の 三陸の人たちへの感謝を忘れていませんでした・・・。

2011年3月11日に起きた 東日本大震災・・。
津波にのまれた三陸沖のニュースを
他人事とは思えなかった フランスの牡蠣産業の人々・・・。

「今が恩返しの時!」と早々に立ち上がり
三陸の海に 牡蠣の養殖に必要な
ロープやブイが大量に運ばれたのだそうです。

ここから先は 多分日本でも 様々なメディアで報道されているから
皆様も知るところでしょう・・。

静まった海に 壊滅を覚悟していた青年部の人たちが
もぐり 生きた稚貝を発見した・・・というニュースを目にしたとき
とめどなく涙が流れたのを今でも思い出します。



私は311を 都内の高層階のオフィスで迎えました。
立つこともままならず、古いオフィスの壁や天井は
はがれおちてきました。

子供を迎えるため 7時間半歩きつづけました・・。

直接的被害はなかったものの・・・
そんな 都内在住の私でさえ
あの日の出来事は 特別なこととして記憶されています。

そして それからほどなくして その年の内に
縁あって ボルドーにやってきました。

ボルドーに来てからこの番組を拝見したのですが
いろいろ去来するものがあり 涙が止まりませんでした・・。



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牡蠣を食べるスペースすぐ横に 養殖に使う資材が置かれています。
その資材たちを拝見し、 この話を思い出し
また胸があつくなってしまいました。

「おいしい」と リゾート気分満載で 食べることのできる幸福と
その幸福感を提供してくださっている側の 人々の「思い」と
フランスの食卓を彩る 日本の牡蠣のDNAを引き継いだ牡蠣たちにも

楽しい食卓なのだけれど
楽しい時間だからこそ感じる 明文化できない思いに
ちょっと涙がこぼれそうに・・・。

天を仰げば

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間もなく 極上の日陰を提供してくれるであろう 葡萄の葉が茂って 小さな実をつけていました。


嗚呼 本当に良い天気です・・・。


各々の心に 何が浮かんだのかわかりませんが

その場にいた3人が 3人とも 「しあわせだね・・・」と 口にしたことを
ここに添えておきましょう・・・。





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by eaudemontagne | 2014-05-22 01:01 | le ptite voyage  

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